西山文庫

この物語はフィクションです。

【Netflix】スイス・アーミー・マンを見た感想【人間の極み】

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目次

 

 

あらすじ

無人島で助けを求める孤独な青年ハンク(ポール・ダノ)。いくら待てども助けが来ず、絶望の淵で自ら命を絶とうとしたまさにその時、波打ち際に男の死体(ダニエル・ラドクリフ)が流れ着く。ハンクは、その死体からガスが出ており、浮力を持っていることに気付く。まさかと思ったが、その力は次第に強まり、死体が勢いよく沖へと動きだす。ハンクは意を決し、その死体にまたがるとジェットスキーのように発進!様々な便利機能を持つ死体の名前はメニー。苦境の中、死んだような人生を送ってきたハンクに対し、メニーは自分の記憶を失くし、生きる喜びを知らない。「生きること」に欠けた者同士、力を合わせることを約束する。果たして2人は無事に、大切な人がいる故郷に帰ることができるのか──!?

 

※ネタバレ注意報発令※

ハリーポッターことダニエル・ラドクリフが大変なことになっていると話題でしたね。
気にはなっていましたが……まぁ、見ることはなく月日は経ちました。

 

なんとなくガス欠ストーリー

そして、いざ見てみると予想以上に大変なことになっていました。
しかも最大の見どころ?が映画の冒頭で終わるという……(上の画像)
掴みとしてはかなり優秀だと思いますが、もっと無人島でサバイバルして欲しかったなーという印象。
ガス欠で打ち上げられたとき、また別の無人島に流れついちゃったのかな?と思いましたもん。ねぇ?皆さんもそう思ったでしょ?
結局、本土に帰れたわけですが、それならあんなにサバイバルします?
もっと早く、街に出れたんじゃない?と思いました。
舞台はアメリカなのかヨーロッパなのか分かりませんけど、やたらと森が広いね。

 

すごいけど羨ましくない

X-MENスパイダーマンなど特殊能力を持った主人公はかっこよく、憧れるものです。
しかし、今回の主人公にはまったく憧れない。
こんな能力目覚めたら逆に死にたくなる。
とは言っても、それらの力は超能力ではなく、人間の力を最大限?高めたものである。
(いや、いくら人間極めても無理だが)
例えば、オナラで水上を走ったり、雨水を体に(胃?)ため込んだり、歯がカッターや髭剃りになったり……
科学的にできないことはないよね、というラインの力であることが人間味を感じる。

 

しかし、そこがいい

どこか不完全な力しかないからこそ親しみを覚えられる。
一度は逃げてしまったがもう一回だけ頑張ってみようという「生へのあがき」
すべてを失い何もわからないが、心がざわつくという「ありのままの自分」
「お前とならできる」につながっていてよかった。まさに青春。
そして、それが物語の目的である「大切な人のところへ帰る」へ突き進み、見ていて気持ちがよかった。
(まぁ、騙してたんですけどね)

あと、気持ちがいいと書きましたが全体的に下品なので気持ちは……良くはない。

しかし、それこそが人間の本来の姿?人間なんてこんなもんじゃん。と言われている気がした。
昨今の衛生観念へのアンチテーゼか。

 

総括

すごいけどすごくなかったり、汚いけど人間味を感じたり。
信頼と裏切りと恋と失恋と……
カッコ悪い等身大の人間を描いていたと思います。
まさかの空想科学ラドクリフを添えて。

 

 

 

これらをまとめた一言は生きる希望となっていた人物、サラが最後に言っていました。

 

 

 

「どういうこと⁉」