西山文庫

この物語はフィクションです。

耳をすませば、一日が終わってた。

 

現在、アパートの一階に住んでいる。
今まで最上階(2階や4階)にしか住んだことがないので新鮮。
階段を上らずに部屋へ帰れるのはラクなので運動不足になった。
気のせいかもしれないがカーテンがすごく汚れる。

 

それはさておき、パソコンをいじる部屋はアパートの駐車場に面している。
とは言っても、ここの住人は誰も車を持っていないようなのでいつも空である。
そのため、窓の外を見れば広大なコンクリートロードが広がり、天沢聖司が雫を後ろに乗せて「お前を乗せて、この駐車場走るって決めたんだ!」といつも走り回っている。

 

しかし、今日はどうだろうか。
目の前には車4台分のスペースしかなく、聖司に貸していた私の自転車は盗まれていた。仕方がないので私はバイクを盗む。15でもないのに。


余談だが、尾崎豊は何㏄のバイクを盗んだのだろうか?
当方、普通自動車免許しか持っていないのでバイク、というより二輪車にはスクーターしか乗れないのだが大丈夫だろうか?

 

話を戻します。
当アパートの駐車場は誰も契約していないため車は止まっておりません。
また、住宅街の狭い道路に面しています。
運悪く…むしろタイミングよく鉢合わせた車の回避所としてご利用いただいております。
たまにですが、この国の物流を支えるヤマト君、佐川さんにもご利用いただいております。誠にありがとうございます。
しかし、今日は一段とご利用が多かった。
駐車料金取っちゃうよ?と言ってもいいくらい頻繁に来ていた。
むしろ、ここ集荷所だったっけと疑ってしまうほどだった。

 

まぁ、そんな日もあるだろうとコーヒーを飲んでいたわけです。
しかし、回数を重ねるごとに共通点があることに気付いたのです。

 

(ブルルルル……ピッー)トラックが止まる音

(ピッピッ……バンッ)なんか操作して扉を閉める音

(タッタッタッタッタ……)配達員、駆ける

(カンカンカンカンカン)←←

 

 

(カンカンカンカンカン)←コレ

 

 

 向かいのアパートの階段上る音ォォォォーーーーーーー!!!

 

 

幾度にわたる配達先は奴だったのか。
何をそんなに注文したんだい?Amazonかい?
平日の昼間にご自宅で何やってるんだい?←

なんにせよ私の集中力を途切れさせた罪は償ってもらうよ。
いざ、お顔拝見。いざ、カーテンでシャイニング。

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ちなみにだが、向かいのアパートは改築に改築を重ねた結果、変な造りになっている。
2階建ての総戸数4部屋であり、2階の部屋へはそれぞれ専用階段があるというVIP待遇。
一つはコンクリート製。
もう一つは鉄製となっている。
なので見た目は子供、頭脳は大人な私は音を聞くだけで特定できるのだ。

 

 

荷物を受け取ったその住人は40前後の男性であった。
無事配達されたのを見届け、これでいつものコンクリートロードに戻る……

 

と思ったのも束の間。
黒い猫はまたしてもやってきた。 

 

なぜだ。

 

もう、配達したじゃないか。

 

訳が分からないよ。

 

忘れ物か?お茶目さんめ

 

またAmazonか?ブルジョア

 

再びシャイニングモードに入る。
しかし、目に飛び込んできたのは予想をはるかに超えるものだった。
配達員が小脇に抱える段ボール。
それは、ニヤリと笑うAtoZ、Amazonではなく……書かれていたロゴは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎秒お届ディアゴティー

 

※この記事は虚実半々でお送りしました。尚、お時間の返品は承っておりません。